キスして☆イケメンな彼
なんて強気なこと言ってみたはいいものの…。
本当は…ありがとうって言いたいの。
私は大浦智と龍之介さまの顔を交互に見る。
ねぇ、龍之介さま。
そんな真剣な顔しないで。
私の想いが止まらなくなってしまうから…。
パッと龍之介さまと目が合った。
そらしてしまおうとしたけど、龍之介さまが優しく笑うからそらせなくなった。
ねぇ、由香里?
私…今やっと分かったのかもしれない。
責めていいなんて思ってごめんね。
「…ありがとう。2人とも」
そっと呟いてみた。
すると由香里の顔が上がった。
「幸乃…」
目には涙がたまっているように見えたけど、すぐに笑顔を見せた。
「え、どういうこと?」
大浦智と龍之介さまは顔を見合わせた。
怒りを頭に浮かべていた龍之介さまもポカーンとした表情をする。