キスして☆イケメンな彼
いつもはドリンクバーまでの道のりが面倒で、行きたくないと思ってた。
でも、今は…
まだ着かないでほしい。
そう思う時っているときってすぐに着いてしまう。
龍之介さまが前を歩き、安藤美咲と微妙な距離を置きながら歩いていった。
着いてすぐにグラスに何か入れないと…と思って
カルピスのボタンを押した。
少しチラッと龍之介さまのほうを見た。
氷を真剣に入れている姿がなんだか可愛く見えてしまった。
私はそれをそらすようにしてグラスに視線を落とした。
そして氷を入れ終わると、隣をすれ違うようにして氷を入れた。
少し龍之介さまに近づいただけなのに、
安藤美咲に睨まれた気がした。
それは…気のせい?
私は少し早足になりながらも、さっき通った道を引き返した。
帰り道…と言っても短いのだけれど、
その帰り道、安藤美咲は龍之介さまの隣を独占した。
そのとき、
焦りを感じている私がいた。