キスして☆イケメンな彼
もやもやを抑えきれず、私はグラスの中のドリンクを飲み干した。
恵は何かをひらめいたようにして、立ち上がった。
「ねぇ、みんなでメドレー歌わない?!」
みんなが聞こえるくらい大きな声で呼びかけた。
私は驚いた顔して、立ち上がった恵を見上げた。
最初に反応したのは敦だった。
「おっ、いいねぇ」
そして周りのみんなもつられ、
「メドレーいいじゃん」
「さっきから歌ってないし、とにかく歌いたい~」
みんな賛成だった。
すると、恵はS.L(龍之介さまの好きなバンド)の曲を入れ始めた。
「ちょっと恵、なんでそれ…」
私が止めるようにして言うと、
「なんで? いいじゃない」
なんだかうきうきして見えた。