姫様ご機嫌いかが??
「あぁ、姫さんたちか。よっ。」
俺は軽く手を挙げてあいさつした。
「また姫さんって呼ぶし!その呼び方やめてって言ったでしょ?」
あ、やっちまった。
真珠の奴、姫さんって呼ぶと突っかかってくんだよなぁ。
「ごめんごめん。でも定着しちまったし、な?」
「な?じゃないわよ!」
でもしょうーがないだろ。定着しちまったもんは。
「…今しょうがないだろって顔したわね?」
「ん?なんのことかなぁ…」
もちろん図星だ。
がしかし、俺はとぼけてみる。
「とぼけるな!っつーの!!」
怒鳴られても知らん顔を突き通すのが俺である。
「二人とも、喧嘩しないでよー?」
「そうよ。やめなさい。」
「えー?でもこいつムカつくし!」
えー?じゃねぇよ。んでもって俺は喧嘩してねぇし。
「ネェネェ?」
心の中で思わずつっこみを入れているとニーナが話しかけてきた。
「ん?なに?」
「これ、おいしそうダネ?」
「これおいしそう?」
そういうニーナの視線の先をたどると…
「弁当のことか?」
俺の食べかけの弁当があった。