姫様ご機嫌いかが??
「誰だよ…」
…まぁいっか。
耳詮でもして寝よ。
そう思ってイヤホンを取り出そうとポケットに手をつっこむ。
ガタっ
音がした瞬間入口の女子生徒たちがこっちを向く。
あ、ヤバ…
イヤホンだけ取り出そうとしたら、ケータイが落ちた。
気づかれないように寝てようと思ったのに…
ツイてねー…
「はぁ…」
思わずため息が漏れた。
「…誰?」
女子生徒の一人に聞かれる。
当然だわな。
さっきの会話、ある意味修羅場?だったし。
「…五十嵐奏哉(いがらしそうや)」
「五十嵐奏哉?」
繰り返すなよ。
「五十嵐奏哉って2Aの?」
しかもフルネームだし。
ってなんでこいつ俺のクラス知ってんだよ。
「…そうだけど」