小悪魔な君に天使のキスを
「司くん。沙夜は?」
場の雰囲気がよくなって、メイはすぐに聞いた。
「あー。なんか翔さんが連れてっちゃって。」
「は?兄貴が?」
優くんの顔が険しくなる。
「司。探すぞ。」
「え?何言ってんだよ、優。」
「お前、沙夜チャン失ってもいーのかよ。」
え…?
「失うって、、」
「もしそうなってもいいのかって聞いてんだよ。ダメなら探せ。沙夜チャンを手放すなよ」
「でも、それって俺の勝手だろ??翔さん傷付け…」
「たまには人を傷付けてみろよ!人を傷付けてまでも失いたくないほど、好きなんだろ?俺なんか見てみろよ。俺はやり過ぎたけど、3人も傷付けて来たんだ」
優くん。
メイのことは、傷付けてないよ?
例え傷付いてても、メイは優くんのためなら、傷だと思わないから。
「沙夜までもを傷付けたら、」
「沙夜は、司くんに傷付けられた、なんて思わないよ。恋って、そんなものでしょ??」
司くんはいきなり立ち上がって叫んだ。
「ごめんっ、俺っ、沙夜探すわ!」