冬のための夢
デスプレイを見る。液晶の表示は雪子だった。

「はい」

「守くん」
           いつもの雪子の声だった。           
「よお」

「どう、調子は?」

「凄くいいよ。波に乗るって言葉があるよね。今の俺ってまさにそれ!。なんか、すーっと頭に入るんだ」

「守くんは元は頭がよかったのよ。ただ今までは“勉強”の仕方が分からなかっただけ」

「雪子と同じ大学、入れるかな?」

「もっといい所入ってよ」

「わかったって。雪子の方はどう?。大学面白い ?」

「この間ね、モデルやってる子とランチ食べたの。なんか、自分もかっこ良くなったみたい」
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