冬のための夢
事件

あの男との再会

守とは会わなくなってかれこれ十日?、二週間位になるのだろうか?。

“さびしい”には違いないのだが、みんな守のためなのだ。

雪子はそう自分にいいきかせていた。雪子にとっての夢、守と一緒にキャンパスを歩く。自分と同じ大学じゃなくったって構わない。自暴自棄だった私と彼が目標に向かって互いに譲り合う。多分、こんな些細な気持ちの事を“愛”と言うのだろう。

そんな事を考えていると、あっと言う間に授業が終わってしまった。
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