冬のための夢
雪子は、逃げずに真っ直ぐ歩いた。

男の前を通り過ぎる。

男は、雪子を全く無視だった。雪子はちょっと歩いたところで立ち止まり、振り返ってみた。

男は自分と同じ臭いのする女の子?に声をかけていた。

声をかけられた女の子には、気の毒だとは思ったが、雪子は嬉しい気分になった。何故なら、自分には、あの男が感じる“臭い”が消えているのだろう。

自分はもう“危なく”ないのだ。

守に会いたい!。

会って、あなたのおかげだっていって、ありがとうって言いたい!。

今日、電話してみよう!、雪子のこれからのスケジュールに一つ項目が加わった。
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