冬のための夢
三階からの俯瞰の風景は本当にいろんな事を見せてくれる。

ただし、雪子本人はその登場人物には、なれなかったどこか退いて見ている性格。しかし、鬱積した物が何かの拍子に爆発したとき、雪子自身抑えがきかなくなり・・・。
 
いろんな事が頭によぎる。それは、小学校の頃から?いや中学校?おかげで、成績はいい方なのに内申書がボロボロだった。でも、雪子は本当にどうでもよかった。

“あぶない、あぶない”

余計な事は考えない。
ただ今さえやり過ごせれば・・・。

そんな事を考えていたその時、      
「あのう、この講義、休業なんですけれども・・・」          
男が声をかけてきた。
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