冬のための夢
自習室へ入る。

予備校生がたくさん座っているのに、静まりかえった部屋。ペンの書く音だけ聞こえてくる。

この緊張感を忠士は忘れていたのだ。

よっし!

みなぎる気力を感じた時、忠士の視線に有り得ない人物が見えた。

守がそこにいて“勉強”していたのだ。
< 73 / 119 >

この作品をシェア

pagetop