冬のための夢
「どうもしないよ」

「面白い服着てるじゃない?。でもこれって雪子のセンス?」

確かに図星だった。今日着てきた服は守に選んでもらった服だった。

「彼氏、できたのかな?」

「ひみつ」

雪子はわざと照れ笑いを浮かべて言った。さも、彼氏ができたかの様に・・・。ちょっとでも、もったいぶる事で背伸びをしてみたかっただけだった。

でも、智子は意外な事を口にした。

「綺麗になっちゃうと、面倒な事も起きちゃうよ。注意しな」

雪子は智子の言葉の意味がよく分からなかった。しかし、何故かその言葉が呪いの様に雪子の頭の中から離れなかった。

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