冬のための夢
模試だって、結局は授業に出た問題の繰り返しに過ぎなかった。

その事に守は、やっと気づいた。頭のいい奴は小学校位から気づいているのだろう。

“まだ遅くはないはずだ。たとえ、都会の競争社会と、田舎との生活の差があるにしても!”             古文授業が終わり、守は自習室に向かおうとした時に、守に声をかける者がいた。

忠士だった。
< 98 / 119 >

この作品をシェア

pagetop