年下の彼氏
「よかったね−。ならその悪ガキ少年にお礼言わないとね−。」
マニュキュア片手に桃子は提案した。
あ、それはそうかも。
鳴らなくなったのもあいつが最後だし。
あたしはすぐにこくっと頷いた。
あたしの悪癖を悪ガキが救ってくれた。
感謝しなくちゃ!
「バイトの時に見かけたら言っとくよ!」
朝早く起きて作ってくれたお母さんのあたしのためのお弁当。
菜月は口の中いっぱいにたまごやきを詰め込んで笑顔を作った。
すこしだけ、甘かった。
ぶっさいくだなあ−。笑
吹き出しそうになるのをこらえて
桃子は菜月が恋をしていることを察した。
本人は気付いていないみたいだけど。
どうやって気付かせてあげるべきか・・・。
そんなことを考えていた。