年下の彼氏
それから3日ほど過ぎたが
あの悪ガキを見ることはなくなった。
夢だったのかなって思ったけど
本の貸出記録に悪ガキらしき名前があったから
よくわからない気持ちになった。
キーンコーンカーンコーン。
遠くで予鈴の音が聞こえる!
「やっばあ−いっ!遅刻する−!」
学校まで後100㍍とすこし。
大急ぎで走る、走る、走る。
靴ひもがほどけそうになりながら。
菜月は遅刻をするような子ではなかった。
毎日遅刻を心配して30分も前に家を出てしまう心配性だ。
なのに今日は遅刻した。
理由は決まってる。
あの角を曲がったら
スピードアップだっ!
元陸上部の菜月は足には自信があった。
角を曲がると見慣れた顔がドアップでそこにあった。
−ドーン!!