年下の彼氏

*行き先未定*



「早川が遅刻かっ。めずらしいこともあるもんだな−。」

先生はいつものあたしの真面目さに免じて遅刻を見逃してくれた。

よかった。

優しい先生で。

女の子に弱いって噂、ほんとだったんだね−。

へ−。

男はみんなそんなもんなわけね。

これじゃあ

油断も"スキ"もないじゃない…

す・・・。すき?

きす・・・?



「ギャ−−!!スキ……。キス!!ギャ−−!」











遠くから見ていた

桃子は授業中のことも気にしないで

頭で考えていることを大声で言葉にできる

菜月にクラスの生徒同様、少し引きぎみだった…。



「ギャ−!ギャァ−!!」


かん高い菜月の声が教室じゅうに響き渡った。
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