年下の彼氏
「タカあ−っ!おめえ遅えんだよ−。」
タカ…?
孝之くんのあだ名!?
ぷっ。タカって…。鳥じゃないんだから。
一人で笑っているとくるっと孝之くんは振り返って
「笑っただろ?」
とほっぺたを膨らませて言った。
「笑ってないよ−?タカくんっ(笑)」
「笑ってるじゃねぇかよっ!」
照れながらそう言うとまたくるっと友達の方を向いて
「うるせえっ!それで呼ぶんじゃねぇっ!」
と叫びながら友達の元に戻った。
やっぱり中学生なんだな−って思いながら名簿のプリントを片付けていた。
「う−んっ。菜月にしてはなかなかいい男をキープしたもんですねぇ。」
いきなり桃子が後ろに現れた。
「ちっ、違うって、別にキープした覚えなんてないしっ!」
あわてて手を振ると
桃子が真面目な顔をして手を握った。