年下の彼氏
*入り込めない隙間*
分からない…。
自分が分からない!
「♪ラーラーラァー。」
手に握られているのは銀色のマイク。
何種類もの色のボールが回る回る。
色の光が暴れ回る。
in カラオケBOX♪
あたし何やってんだ。
遊び人か!あたしは…。
てかめっちゃ暇人アピールじゃん。
「今から暇?ちょっとスカっとしたい気分なんだよね!付き合ってくれない?」
あたしは孝之くんのブレザーの袖をひっぱった。
「お、おいっ。」
完全あたしからだ…。
何を思ったか知らないけど誘ったんだ、あたし。
しかも無理矢理。
やっちゃったぁー。
でも、あたしはあの愛想笑いをほったらかしにしておくほど冷たい女じゃないよ。
一方的にあたしが歌って、孝之くんはあたしの右のソフアでグラタンを食べている。