年下の彼氏
ん……?
あたしどうなったんだっけ?
あ、孝之くんの代わりに殴られたんだった…。
声が聞こえる…。
「……わさんっ。」
「はやかわさんっ。」
あたしを呼んでるの…?
ほっといてよ…。
あたしのことなんか。
あー。こういう時は暖かいコーンスープでも飲みたいなぁ。
光が見えた。
目の前に居るのは孝之くんだった。
さびれた公園の遊具。
時計塔の下のベンチに寝かせてくれたんだ。
重かっただろうな…。
菜月はがばっと起き上がった。
「うわっ!!ごめん、ほんっとーにごめん!あたしまたまたでしゃばったよね?あーゆー時ってどうすればいいんだろね!やっぱ黙って帰った方がよかったかな?ごめんー。」
一通り喋った後に大きく息を吸った。
顔かじんじんするような…。
「痛ぁーいっ!」
手を当てると熱く腫れ上がっていた。