年下の彼氏

「えっ!あ、あたしたちは偶然駅前で会って…。ね、ねえ!孝之くん。」

「お、おおおおおう!ほら!」

拾ってきたあたしの黄色い水玉模様の傘。
今日の桃子のお弁当箱の模様に似ていた。

「あ、ありがと。」

傘を受け取るとすぐにさした。
雨がまだ降っているから。


桃子たちはあたしたちなんかはお構いなしでラブラブにいちゃつき始めた。

あたしは顔を赤らめていると孝之くんが何か言いたそうにこっちを見てきた。

ん?とそっちを見ると孝之くんはこそっと言った。


「このモニュメントの前に呼び出したのってどっちかな?」

あたしはごくっと喉を鳴らした。

変わり者はどっちなのか…。





「あのさ、いちゃついてるとこ悪ぃんだけど今日ここに呼び出したのって…。」

孝之くんも真剣な眼差し。


「あー!俺俺ぇー!」



変わり者はおまえかあー!!

心の中で菜月と孝之は叫んだ。




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