年下の彼氏

やば…。
体の横に添えられた自分の手はどんどん湿っていく。

いっつもそうなんだ。
緊張するとすぐに手に汗かいちゃって。

制服のスカートでさりげなく拭い、部屋に目をやった。



家具は黒い系ばっかりで揃えてあるみたい。
音楽が好きなのかCDの棚が漫画に負けずと並んでいた。

あたしが座った黒いクッションは思ったよりもふわふわで眠気を誘った。





ーううん!眠気なんかに負けちゃダメだ!あたし!

ほっぺをペシッと一発叩いてもらいたい気分だ。


「眠い?」

紅茶を飲んでる少年がこっちを見ている。



「ね、眠くないし!」

「別に寝ててもいいよ。襲っちゃうかもしれないけど。笑」


ドキッ!
こいつ、中学生でしょ!?
もうこんなもんなわけ?
そういう歳なわけ?


目をまんまるにさせて10秒停止した。

孝之くんに大丈夫?とくすっと笑われた。



「からかわないで!」

彼に一発叩いてやろうと思い、立ち上がろうとしたら


ドンっ!






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