MEMORY♡MELODY

*煉side*




 にしてもあの爺さん(※顧問)・・・。自分で1年の練習なくしといてあの1言はねぇだろ・・・。




 俺は今、爺さんから偶々、たまっったま!!頼まれた仕事をしている。
 
 1人だとめんどいから、親友の斎藤涼太を引きずって、各パートを回っている。



 「なー・・・爺さんの頭ってさー、もうボケてんじゃね?」


 
 ボソッと涼太が漏らす。

 それは、俺も最近思うようになった。なんせ、練習のない1年に土曜日の日程を伝えろと言うのだからな。



 1年が居ねーのにどうやって伝えろってんだよ!


 実際、フルート以外のパートを回りまくって、1年のいたパートはゼロ。
 フルートパートの1年が来てるとは思えないし・・・。


 くそっ・・・。誰かに押しつけて、練習しとけばよかった。




 俺も、涼太も深い溜息をついて、最後のパート、フルートの居る教室の扉をノックした。







コンコン




 「はい~?」



 中から聞こえてきたのは2年生の誰かの声。そして、扉は開けられた。



 
 「あれ?守宮君と斎藤君じゃない。どうかした?」



 開けられた扉の外から見えるのは、おなじみの2・3年生。それと、あまり見かけない顔が1つ。



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