リリック・ラック
試合終了。
結果は男女共にうちのクラスは第一試合に勝利した。
だけどあたしはうなだれていた。
「ま、これが実力の差だ。ポチ」
隣には得意顔の恵。
第一試合中に決めたシュート数は、恵の勝ちだった。
「有り得ない。ワカメごときに負けるなんて」
「何とでも言え、負け犬」
「ムカーッ!」
めちゃくちゃ悔しいけど、勝負は勝負。
あたしは大きな大きなため息を一つ吐いて、恵を見上げた。
「で、あたしの罰は何なわけ?」
腹をくくったあたしの様子に、恵は満足げに笑む。
「それはじっくり考えるわ。先に沙綾の応援に行こうぜ」
確かにもうすぐ沙綾のテニスの試合が始まる時間。
あたし達はテニスコートに向かった。