重力地獄の決闘
 マックは、どうやってクルーガーに接近するか考えていた。

 長期戦で粘られるとこちらの負けだ。

 こちらの敏捷性を活かして突っ込んで見るかとも思ったが、巧みな射撃で、接近しきれない。

 3百メートル程の距離を挟んで膠着状態となっている。

 恒星トロンの陽光は西に傾き、長かった昼間が終わろうとしている。

 何か、隙が無いか……待てよ、ビームキャンセラーは……

 マックが閃いた時、クルーガーはブラスターを撃ってきた。

 マックは左に跳んだ後、KV・320で反撃しつつ、隣の砂丘の影に入る。

 ZEROの音響センサーが射出音を捉える。
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