重力地獄の決闘

「よし、その位置だ」

　ロックウェルが近距離で銃を構えるマックを見て、ほくそ笑んだ。

　ＺＥＲＯのセンサーが、高速推進機音を後方に感知する。

「なにっ」

　それは、この時間、この場所に向けて放たれた誘導機雷だった。

　マックを探知しているのではない。時間と場所をプログラムされ、そこで爆発するように放たれたのだった。

　マックが振り向いた時には誘導機雷は砂上で最終加速を開始していた。

　閃光、爆発。

　大量の砂塵が窪地とその周辺を覆う。

「やったか……」

　ロックウェルは操縦室の天井を覆う凹面スクリーンを見詰めながら言った。

　高性能のチャフと変わらない砂塵の所為であらゆるセンサーが使用不能になる。