重力地獄の決闘
それが基準歴で1時間ほど前の話。
「バルカン大平原の真ん中か。
1番近いG・256エリアからでも1500㎞はあるぞ。
いくら高重力下では重子炉のエネルギー効率がいいからって、炉から3000㎞以上もラインを延ばさなくてもいいと思うんだがな」
リビングのマルチプロジェクターに投影された資料の地図を見ながら、マックは呟いた。
「仕方ないでしょう。
複数の高効率状態の重子炉は互いに重力波共振で崩壊しますからね。
各プラントに1つ作るより、大きなものを1つ作って周囲に供給するほうが、安全で効率がいいんですよ、安上がりですし。
それに供給先のG・483エリアは航宙エンジンを組んでいるプラントですから、亜光速エネルギー波が必要なんで、ライン自体が加速器になっているようですね」
プロジェクターの資料をポインタでいじりながらキムが言った。
「バルカン大平原の真ん中か。
1番近いG・256エリアからでも1500㎞はあるぞ。
いくら高重力下では重子炉のエネルギー効率がいいからって、炉から3000㎞以上もラインを延ばさなくてもいいと思うんだがな」
リビングのマルチプロジェクターに投影された資料の地図を見ながら、マックは呟いた。
「仕方ないでしょう。
複数の高効率状態の重子炉は互いに重力波共振で崩壊しますからね。
各プラントに1つ作るより、大きなものを1つ作って周囲に供給するほうが、安全で効率がいいんですよ、安上がりですし。
それに供給先のG・483エリアは航宙エンジンを組んでいるプラントですから、亜光速エネルギー波が必要なんで、ライン自体が加速器になっているようですね」
プロジェクターの資料をポインタでいじりながらキムが言った。