明日は晴れますか?
君と私
次の日の朝。
昨日までの大雨が、嘘のようにすっきりした天気だった。
・・・でも、私の心の中は曇ってた。
学校に、行きにくかった。
椿の、真剣なあの顔が頭に浮かぶ。
・・・・・・謝らなくちゃ・・・ダメだよね。
「行ってきます・・・」
「あぁ、行ってらっしゃい」
家を出る。
外は、少し肌寒かった。
「ふぅ・・・学校まで、遠いなあ・・・毎日毎日、登校で疲れちゃうよ・・・」
と、1人つぶやいてみる。
そうすることで、色んな不安を消してしまいたかった。
・・・歩く。
たまに、後輩や先輩にすれ違い、挨拶を交わす。
その度、私の中に生まれる「羨ましい」という気持ち。
みんなは、普通に生活できる、普通の人。
私は、死に怯えながらしか生活できない、不幸な人。
・・・せめて、椿とくらい、笑って生活していたい。
椿には、私が死ぬということを知られたくなかった。
絶対に。
椿とは、最期まで、いつも通りの関係でいたいから。
・・・この気持ちが。この望みが空回りして、すれ違いへと変化したのは
お互いを想っているからなのかな。
・・・そうだったらいいな。