「後ろの正面だぁーれ?」


その日以来、変な噂が広場に漂うようになった。

なんでも、一人の少女が何かを待っている、という噂だった。


少年は、自分の事を待っているのかもしれない、と思った。約束してしまっている以上、遊びに行かないわけには行かないし、変な噂の事を口にすることも出来なかった。

皆が来なかった理由も、その少女が恐ろしいから、だった。


1人だけその広場で遊びに行く。

恐ろしい、という感情は無かった。

幼かったからかもしれないし、優しい人だと思っていたからかもしれない。


そして、あくる日。




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