本気になっちゃいけない


「よろしくお願いしま~す」


衣装に着替えた 彼らがスタジオに入ってきた

美奈子が手招きする


3人の
アイドルとしてのキラキラしたオーラに目を奪われる

そこだけまるで別空間のようだ
私には一際目立っているように見え

特に空也は
透明感のある白い肌が化粧によって一段とキラキラしていた

男の子にしておくのはもったいないぐらいだ(笑)


「ちゃんと挨拶しなさいよ 特にあの辺には」と
美奈子が チラッと視線を向けた

「あ~ぁ めんどくせぇ」
光星が言った

「そんなこと言わないの それにすぐ思ったことを口に出さない」
と美奈子が注意すると

「チェ わかってますよ」と
ペロッと舌を出して笑った光星


ほんと美奈子はお母さんみたいだ(笑)

確かにこんな若い男の子達のマネージャーなんて母心がないとやっていけないのかもしれないなんて思っていると



「あっ ちょっと楽屋行ってくるわ」
と美奈子は 慌ただしくスタジオを出ていった




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