本気になっちゃいけない

二人きりになったエレベーターの中

さっきのこともあるし
狭い空間で…
ドキドキする

空也の甘い香水の匂いが香った


余計にさっきの光景が浮かんで また 顔がポッと 火照った

私は 1人恥ずかしくなり空也に悟られたくなくて 下を向いた

なのに 空也は
耳元で

「小夜子さん エッチだなぁ さっきの俺思い出したでしょ」

笑いながら意地悪く言った

空也の低いハスキーな声がくすぐったい

私はやっと顔を上げて空也を見上げながら

「意地悪 いじめないでよ」
と口を尖らせて拗ねてような顔をしてしまった

「ふ~んそんな顔するんだぁ いじめがいあるねぇ」
とまだ笑うので

「もぉ~」
思わず空也の腕を叩いた

もっとクールな子だと思っていたけど やっぱりやんちゃな子どもみたいなところもあるんだ




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