本気になっちゃいけない

新たな気持ち


今日から9月
まだまだ暑い
夏の終わりはまだ遠い


グレーのパンツスーツに身を包み
玄関の鏡に向かって
「よし!」と気合いをいれる




昨日銀行に行ったら
マリープロダクションからお給料の振り込みがあった

アルバイト代にしては かなりの金額が入っていたので びっくりした

あのおばちゃん
違った(笑) 社長は
人を使うのが上手いのかもしれない

頑張らなきゃと思わされたもの

ほんと 頑張らなきゃ


玄関を出てエレベーターに

今日は 事務所に出勤してから 空也達の仕事につく

昨日 夜出かけると言っていたので空也は まだ寝ているのだろう

しかし
昨日の美奈子の電話には流石の私も呆れた

「引っ越しは大丈夫だった?

明日8時半に事務所出勤だから 美奈子だけ出社して それとそれなりの格好で
そうそう空也とはどう?」

「はい?どうって…普通
それに昨日の夜は出掛けたみたい」


「普通って何? 出掛けたのか空也
私が言ったこと忘れてないよね スキャンダルになるならいっそ小夜子が身体張ってよ」

「…
言われたことはわかってるけど…」



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