今日から始める魔王伝
「じゃあ魔法を使いますよ」
「おう」
俺達は街の外にでてミーナの転移魔法を使い、魔王城に行こうとしている。
――またあのホラーチックな城に向かうのか……
てか魔王城に住むんだよな俺。
そんな事を考えていると俺達の足元に魔方陣が光輝く。
「待ってユウ兄!!
私も行く! 」
微かに俺を呼ぶ声がしたが、俺は光に包み込まれた。
次の瞬間俺は困惑していた。
「なぁミーナ……」
「何ですかユウさん? 」
「転移する場所間違えてないか? 」
「合ってますよ」
俺は目を擦りもう一度魔王城眺める。
――メチャクチャ目がチカチカするショッキングピンクの城が魔王城だよな……
魔王城はホラーチックな感じからメルヘンチックな感じに改装されていた。
…。
……。
………。
「なんじゃこりゃゃゃゃや――!! 」
俺の叫び声は紫色の空に響き渡った。
※ ※ ※
「ユウさん落ち着きましたか? 」
「あぁ、てかもうどうでも良くなって来た……」
俺はメルヘンな魔王城にずっとツッコンでいた。
だがミーナは『何が悪いのか分からない』という顔をして首を傾げるだけだった。
「もう良いから中に入るぞ」
「あっ!? 待って下さいよユウさん」
メルヘンな城に俺達は足を踏み入れた。