ごめんね。…そして、ありがとう。

「意味が分からないって・・・」

「つまらないし。」

「別に学校は遊ぶ場所じゃないんだから。」

「あの学校にはもう行かない」

「何でだよ?」

「何が何でも行かない。」

「どうしてだよ?なんかあったのか?」

「あんたら先公は、偽善者ぶってさ、私たち
のことなんて何も考えてないんじゃない。
わざわざ自分が傷つくために、あんな
ところ行きたくない。」


紗和は、まだ、1年の時の尾山に
家族がいないことで、バカにされたことで
傷ついていた。
だが、何も知らない太一には紗和が何を
言っているのかまったくわからなかった。

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