ごめんね。…そして、ありがとう。

紗和は、そのまま出ていった。

そして、そのまま店に向かった。


時計は11:00を指していた。
時間も時間・・・
店には2,3人しかいなかった。
紗和はこの時間に必ず、秀仁がいることを
知っていた。

秀仁は、紗和と一緒でこの組織に
不信感を持っていた。だが、辞める勇気も
なく、いつも太一たちにぱしられていた。


「紗和っっ!」

店に入ってきた紗和をみて
秀仁は驚いた。

「お前、太一にやられたのかよ?」

「まぁね。しゃべるだけでヒリヒリするよ。」

「紗和にまでこんなことするなんて、許せねぇ。
俺が仕返しに・・・」

「出来ないくせにそんなこと言わないの。」


< 328 / 474 >

この作品をシェア

pagetop