とある姫の許婚
突然、婚約
ルシア姫はとてもご立腹しておりました。
お城の長い廊下をドスドスと音を立てながら、それはもう誰が見ても恐ろしい形相で歩いておりました。
事の発端は昼食後に王様が言った言葉なのでした。
バンダス王は突然「明日ルシアの許婚を紹介する」と申されたのです。
「父上、どういうことですの?私には許婚がいたのですか?」
ルシア姫は寝耳に水といった様子でした。
「サターニア王国の第三王子のカイル王子だ。明日いらっしゃることになっている」
バンダス王は全く気にする様子はありません。
「父上、お待ちください。随分急ではありませんか!私全く知りませんでしたし、何故第三王子なのですか?もしや我が国に婿入りですか?」
「いや、ルシア、お前が嫁ぐんだ」
「じゃあ何故第三王子なのですか?王位継承権もほとんどないではないですか!」
すると王様は目を泳がし、少しバツが悪そうな表情をしました。
「まああれこれ今更言ってもこれは決定したことなのだ。悪いがそういうことだ。私とて大事な一人娘であるお前を嫁に出すのは淋しいんだ、解ってくれ」
「解りません!父上どういうおつもりですか?王位継承権もない王子と結婚して、跡継ぎもないこの国はどうなるのですか?説明してください!」
ルシア姫の反論もむなしく、王は逃げる様にして部屋を出ていかれたのです。
お城の長い廊下をドスドスと音を立てながら、それはもう誰が見ても恐ろしい形相で歩いておりました。
事の発端は昼食後に王様が言った言葉なのでした。
バンダス王は突然「明日ルシアの許婚を紹介する」と申されたのです。
「父上、どういうことですの?私には許婚がいたのですか?」
ルシア姫は寝耳に水といった様子でした。
「サターニア王国の第三王子のカイル王子だ。明日いらっしゃることになっている」
バンダス王は全く気にする様子はありません。
「父上、お待ちください。随分急ではありませんか!私全く知りませんでしたし、何故第三王子なのですか?もしや我が国に婿入りですか?」
「いや、ルシア、お前が嫁ぐんだ」
「じゃあ何故第三王子なのですか?王位継承権もほとんどないではないですか!」
すると王様は目を泳がし、少しバツが悪そうな表情をしました。
「まああれこれ今更言ってもこれは決定したことなのだ。悪いがそういうことだ。私とて大事な一人娘であるお前を嫁に出すのは淋しいんだ、解ってくれ」
「解りません!父上どういうおつもりですか?王位継承権もない王子と結婚して、跡継ぎもないこの国はどうなるのですか?説明してください!」
ルシア姫の反論もむなしく、王は逃げる様にして部屋を出ていかれたのです。