とある姫の許婚
自室に戻った姫様はそのままベッドに突っ伏しました。

そしてしばらくじっとしていましたが、突然仰向けになると、「アー!」と叫んで枕を天井に投げ付けました。

しかし枕がそのままの勢いで顔の上に落ちてきたので、姫様は余計に機嫌が悪くなってしまいました。

今度は枕を抱えて横を向きました。

このままさめざめと自分の運命を悲しんで泣くような姫様ではありません。

姫様の頭の中ではどうしたら事態を回避できるか、様々な案が駆け巡っていたのです。

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