とある姫の許婚
王子が立ち上がると、その背の高さに姫様は再びドキリとしました。
彼の顔が姫様の頭一つ分上にありました。
今まであまり男性と接したことのない姫様にとって、男性を初めて意識した刺激的な発見でした。
姫様が緊張しているのを知ってか知らずか、カイル王子はずっと優しく微笑んで姫様を見つめていました。
「さあ」
バンダス王が口を開きました。
「長旅でお疲れでしょう。食事の準備をしております。食堂へ向かいましょう」
「はい、ありがとうございます」
カイル王子は明るく返事をしました。
バンダス王に続きカイル王子が応接間を出るときです。
急に王子は振り返り、ルシア姫に近付きました。
そしてそっと耳元で、
「お食事のあと、少しお話しましょう」
と、囁かれたのです。
姫様は突然のことに顔が真っ赤になってしまい、ただ小さく頷くことしかできませんでした。
カイル王子は何事もなかったかのようにバンダス王の後を追います。
が、姫様は放心状態でしばらく動けませんでした。
彼の顔が姫様の頭一つ分上にありました。
今まであまり男性と接したことのない姫様にとって、男性を初めて意識した刺激的な発見でした。
姫様が緊張しているのを知ってか知らずか、カイル王子はずっと優しく微笑んで姫様を見つめていました。
「さあ」
バンダス王が口を開きました。
「長旅でお疲れでしょう。食事の準備をしております。食堂へ向かいましょう」
「はい、ありがとうございます」
カイル王子は明るく返事をしました。
バンダス王に続きカイル王子が応接間を出るときです。
急に王子は振り返り、ルシア姫に近付きました。
そしてそっと耳元で、
「お食事のあと、少しお話しましょう」
と、囁かれたのです。
姫様は突然のことに顔が真っ赤になってしまい、ただ小さく頷くことしかできませんでした。
カイル王子は何事もなかったかのようにバンダス王の後を追います。
が、姫様は放心状態でしばらく動けませんでした。