KY☆ヒーロー(更新休止中)
そこでタイミング良く、チャイムが鳴る。
「む……時間か。では、僕はこれで失礼する」
「て、てめぇ……逃げんのか?」
踵を返し教室を出ようとする洋介に、目元に涙を浮かべながらも立ち上がり、その肩を掴む豪。
「ふむ、次は体育なのでな。急がねば」
豪は、振り向く洋介に至近距離で殴りかかるも――
「――っ!」
パシッと手の平で拳を受け止められる。
「……。遅刻してしまうが、致し方ない。校舎裏で話をしよう」
「面白れえ……」
豪は額に汗を浮かべながらも、口角を少しだけ上げて笑う。
二人が教室を出て行った後、一人の生徒がポツリとつぶやいた。
「アイツも……廃人コースだな」