春色恋色
先生の目の前に立つと、私を見下ろして優しく笑っていた。
「見ててくれて、ありがと…」
少し驚いた顔をしてからまた笑って私の頭を撫でた。
「なにかあったらすぐ言えよ?なっ?」
腰を屈めて目線を合わせた。
「でも、迷惑は掛けれないよ…」
すると先生がばーか、と言った。
「人生協力だぞ?迷惑掛けたっていいんだよ!
一人で生きてると思ってんのかぁ?
周りの人が居ての自分、お前だぞ!
琴葉の周りは良い奴ばっかり居るだろ…?
一緒に居てくれる友達も…いっぱい居るじゃんか」
先生の言葉を聞いてるうちに涙が溢れた。
「俺もお前から学んでること多いし…な」
そう言った先生の顔が少し照れていた。