春色恋色
夜の道
その後、私が泣き止むまで
黙って私の頭を撫でてくれていた先生。
これまでに何度先生に助けられただろうか。
私が暗い気持ちの時、
いつも側にいてくれたのは先生だった。
だから私も先生が悩んでる時、辛い時、
生徒と先生という関係でもいいから
側に居てあげれたらいいな…。
木の下のベンチに腰を掛けながら
ぼんやりと薄暗くなっていく空を見上げていた。
「こーとはっ」
そんな子供っぽい言葉と共に
私の頬に冷たいものが当たった。
「ひゃっ!」
私の声に目を細めながら笑った。
「ホラッ、俺の奢りだぞぉ?」
そう言って手渡されたものは冷たい炭酸飲料だった。
「コレ、俺のおススメ」
なんて言いながらニカッと笑う。