春色恋色

続く喧嘩





「失礼しまぁす…。せんせ…?」


ノックしてちょこっと顔を出すと先生が真剣な顔でパソコンを見ていた。


「おう!早かったな」


こっちを見る先生は眼鏡を掛けていた。


眼鏡だぁ!黒縁とか最高じゃん!


眼鏡を凝視してると気付いたように眼鏡を触った。

 
「最近、眼鏡にしたんだよ」


似合う?とでもいうように私を見た。

私は少し声をあげて言った。


「似合うよ!!カッコいいね!」


先生は少し笑ってありがと。と言った。



「で、先生どうしたの?
 委員会の仕事?」




「いや…委員会は口実なんだ。
 ほら……、その…」


首の後ろを触りながら下を向いた。


「まぁ、どうだ?最近」



優しく微笑んだ先生が私を見た。






私の眼に涙が滲んだ。



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