春色恋色
夏の予定
「直人ー、
職員会議始まるぞー…って
お邪魔だったかな?」
そう言いながら入ってきたのは早河先生だった。
「もうそんな時間ですか?!
やっべぇ!!琴葉、ごめん!
また今度話そうな!」
慌てて腕時計を見た先生。
腕を捲くるその姿がカッコいいです…
「ううん、もう大丈夫。
相談乗ってくれてありがと」
「おう!それじゃ気をつけてな!」
そう言って慌しく教官室を出て行った。
「あ、そだ」
出て行ったと思ったら
先生は体を逸らして教官室を覗いてきた。
「夏休みに……、
あー、やっぱ明日言うわ。
じゃーなぁ」
頭に「?」が浮かぶ私をよそに
笑顔で爽やかに去っていった。
そして先生の意図が掴めないまま
私も教官室をあとにした。