ヴァンパイアの花嫁 番外編③

玄関に急いで行くと、レオンは２頭だての馬車から降りるところだった。



「お帰りなさいっ」



「ただいま、問題は起こしていないだろうね？」



駆けてきたティナをレオンは愛しそうに抱きしめ唇にキスを落とす。



「私がいつも問題を起こすと思っているのね？」



頬を膨らませたティナはレオンを軽く睨む。



「いない時に限って……だからね」



レオンが笑ってティナの膨らんだ頬を突っつく。



するとすぐにティナの機嫌も直り、腕を組みながら屋敷の中へ入る。



「そう言えばまだダーモッドが帰って来ない……アメリア？」



後ろから付いてくるアメリアにふと思い出したティナは聞いた。



「連絡がありました　もうすぐ娘の家が分かりそうだと」



「良かった」



ティナの顔に笑みがこぼれた。