SWEET×HOME



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「ほんとー?
じゃあ明日からあんた一人暮らしね!」

お母さんは、さっきとはくらべものにならないくらい、明るい声で叫び、飛び上がった。



あたしは急に放たれたその言葉にうまく反応できない。


今、一人暮らしがなんとかとか…



「ちゃんと聞いてるー?
あんたは明日からひ・と・り・ぐ・ら・し!」

お母さんはこれで準備は整ったと言って笑った。



「……は!?」


あたし!?

それに準備って、何!?



状況がまったく把握出来ない。


「なんでよ!」


「したいって言ったからじゃない」

お母さんはきっぱりと言い切って笑みをうかべる。


何も言えなくなる、悪魔の笑みを。





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