ひねもす月
今日は初めてのことだらけだ。
下手したら明日あたり知恵熱でも出すかもしれないな。
カナタは漠然と思った。
申し訳ないけれど、そうなったらちゃんと看病するとしよう。
ここまで来たら、進むしかない。
「足元見て。大丈夫、一緒だから」
せぇの。
かけ声をかけると、躓きそうになりながらも、ピョンと降りた。
目的地を理解しているのかどうかは怪しいが、店に入ってからのミナの足取りは軽い。
「あ、あったあった」
たどり着いたのは、ペットショップ。
「えっと……」
人が多いあたりはきっと、子犬や子猫がいるのだろう。
迷路のようなペットフード売り場を抜けながら、興奮する子どもの声の聞こえない方へと向かって歩く。
目指す場所は……大抵、一番端にあるものだ。
「わぁ!」
興味深そうにあちこちを見回していたミナが、ふいに歓声をあげた。
パッと手を離して、駆けていく。
どうやら、彼女の方が先に気づいたらしい。
「結構いるでしょ?
……へぇ、金魚だけでもこんなに種類いるんだ」
整然と何列もにわたり、上下3段に並べられた、値札つきの水槽。
下手したら明日あたり知恵熱でも出すかもしれないな。
カナタは漠然と思った。
申し訳ないけれど、そうなったらちゃんと看病するとしよう。
ここまで来たら、進むしかない。
「足元見て。大丈夫、一緒だから」
せぇの。
かけ声をかけると、躓きそうになりながらも、ピョンと降りた。
目的地を理解しているのかどうかは怪しいが、店に入ってからのミナの足取りは軽い。
「あ、あったあった」
たどり着いたのは、ペットショップ。
「えっと……」
人が多いあたりはきっと、子犬や子猫がいるのだろう。
迷路のようなペットフード売り場を抜けながら、興奮する子どもの声の聞こえない方へと向かって歩く。
目指す場所は……大抵、一番端にあるものだ。
「わぁ!」
興味深そうにあちこちを見回していたミナが、ふいに歓声をあげた。
パッと手を離して、駆けていく。
どうやら、彼女の方が先に気づいたらしい。
「結構いるでしょ?
……へぇ、金魚だけでもこんなに種類いるんだ」
整然と何列もにわたり、上下3段に並べられた、値札つきの水槽。