Second Kiss(連載中)
「……ここって」

私の前を歩いている彼に聞こえないような小さな声で呟いた。



下駄箱からはそう遠くはない、校舎の裏。
この場所は私が自主トレをする時によく来る所。



[こんな めったに人が 来ない所で、わざわざ話すことってなに?!]

そんなことを一人、
心の中で考えていたら、彼は突然立ち止まって私の方を振り返った。



き、気まずい。
沈黙の中、私は何となく身構えてしまって、彼がどう動いてくるかをジッと待っていた。



すると、ゆっくりと
スローモーションのように彼の口が開いた。


無意識に
私の中に緊張が走る


「あなたのことが好きです。俺と付き合ってください!」


……溜めに溜めて彼が言った言葉だった。



え…え?
えぇぇぇ?!


私の頭の中には
ハテナマークしか出てこなかった…。


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