Second Kiss(連載中)



「…初めて話せたから」

「えっ?」



少し経って、ゆっくりと顔を上げた彼は、
照れくさそうに一言だけそう言った。






「俺は、君のことを見てることしか出来なかった…いつも、この場所で」



…この場所?



「君を…雨宮さんを初めて見た場所だったから
…同じこの場所で告白しようと思った。

俺が初めて雨宮さんを
見た時は、他には誰一人いないのにすごく真剣に自主トレをしていた。
一生懸命に努力している姿に、気がついたら俺はボーっと見惚れていたよ 
"また会いたい!゙

俺はそう思って、
ほんの少しの可能性に賭けて次の日もこの場所に来てみたんだ。
そうしたら、雨宮さんはその日も一人で練習をしていた。

…だけど、
毎日トレーニングしているのには驚いたなぁ。


それからは、もっと
雨宮さんのことが知りたくなってな。
そして、ある日たまたま雨宮さんとすれ違って、隣のクラスだと知った。窓辺の俺の席から見えるグラウンドでの陸上部の練習で、汗を流して走っている雨宮さんを見てた

そうしていくうちに、
俺はどんどん雨宮さんのことが好きになっていったんだ。」



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