好きだなんて言えない。
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「おまたせー」


そう言って屋上のドアを開けると、
藤原君が待ってました!と言う。


買ったものが入っている袋を中心に置くと、一瀬君は瑞樹の隣にストンと腰を下ろした。



「陽菜、あんたも座りなよ」

ぼーっとつっ立っている陽菜に瑞樹が言う。
その横で一瀬君がパンを頬張りながら陽菜を見上げた。

「…ぁ、うん…」


静かに瑞樹の右隣に距離を開けて座る。
そしてメロンパンに口をつけた。



隣には瑞樹と一瀬君。

仲良さそうに喋っている。



さっき幸せだったのが嘘みたい……。



そんな気持ちなどいっきにふっっぶくらい
その光景は陽菜にとっては苦痛でしかなかった。
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