お兄ちゃんが、見てる。[短51P]
亜季
俺は亜季と違う車に乗せられながら、密かに笑いが止まらなかった。
カズとかいうあの男の姿を思い出す。
ざまぁみろ。
タカユキ以来、久々に清々した。
トオルやそれ以外のやつらは、突然襲ってきた亜季に恐れをなして、亜季の前から消えてくれた。
ホントは止めてやらずに死んでくれれば良かったけど、遺体を隠すって結構大変だったからね。
向こうが勝手に姿を消してくれるのが一番楽だったんだ。