Paradise Jack
中学、高校、短大、と流れるように進むわたしは、いつだって必死に呼吸を繰り返しながら、どこか感じる居心地の悪さの中で毎日をやり過ごしていた。
"苦しい"
俯いて息をする。
他の同級生達が、恋だの友情だので騒いでいる間、わたしはその息苦しさの中、何かを求めるように必死に本を読み漁った。
父親(…といっても血は繋がっていない)が、大の古書マニアであったし、学校へ行けば図書館という唯一の居場所があった。
"酸素"が足りないんだ。
それは呪縛だった。凛香さんの言葉を思い出しては、頭の中で考える。
たくさんの人間達の波に飲まれ溺れそうになるとき、ふと息が苦しくて仕方なくなる。咽喉を掻き毟りたい衝動にかられる。
皆、この息苦しさの中で、あんなにも楽しそうに笑っていられるのが不思議でしょうがない。
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「シュウ」
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